なぜピックアップトラックが好まれるか

40年全米販売台数年間1位

何故ピックアップトラックが好まれるかという以前に、アメリカで最も売れている車はここ40年ほどフォードFシリーズが全米販売台数年間1位を継続しています。

因みに、フォードFシリーズは年間100万台程度が販売され、2位はシボレー・シルバラードで、全販売車両中、1・2位をピックアップトラックが占めています。

これを見るだけでも、北米ではピックアップトラックが好まれている事が解ります。

世界で初めて量産された車はT型フォードでした。

そして、世界最初のピックアップトラックは、このT型フォードを改造した車でした。

車が量産されはじめて間もなく、ピックアップトラックが作られたことになります。

最初は、農業や物を運ぶことを目的にピックアップトラックが利用されていましたが、1950年代に入りスタイリッシュなピックアップトラックが各メーカーから販売されるようになり、単なる物を運ぶだけの商業車ではなく、仕事以外のプライベートなシーンでの利用も行われる様になりました。

多目的に利用できる車の誕生です。

その後、スタイリッシュでありながら無骨で頑丈であらゆる条件下での使用に耐えうるピックアップトラックの利便性が好まれ、また西部開拓時代の幌馬車をイメージさせるアメリカ人の開拓精神を呼び覚ます印象などの相乗効果により、商業だけでなく、個人がプライベートとして使用する車になっていきました。

様々な種類のピックアップトラック

ピックアップトラックと言っても、その種類は様々です。

サイズは、フルサイズ・ミッドサイズ・コンパクトサイズの3つに分けることが出来ます。アメリカで販売されているピックアップトラックは殆どがフルサイズです。

一方、日本のピックアップトラックは殆どがコンパクトサイズでした。

ボディータイプもレギュラーキャブ・エクステンドキャブ・ダブルキャブが有り、レギュラータイプは2ドアで2~3人乗り、エクステンドキャブは2ドア若しくは2ドアプラス補助的なドアが付いた4から6人乗り、ダブルキャブは4ドアで4~6人乗りです。

レギュラーキャブは、主目的が仕事、エクステンションキャブは、仕事とプライベートに使い、ダブルキャブは主にプライベートユーズが目的になっている様で、アメリカでは、通勤用としてもピックアップトラックが会社の駐車場で多く見られます。

ピックアップトラックは色々なシーンで利用でき、アメリカ人の根底にある開拓精神にも共鳴するため、ピックアップトラックが好まれるのだと思えます。

日常では、通勤や子供の送り迎え、休みは家族全員が乗ってレジャーを楽しみ、大きな荷物も荷台に載せて運ぶことができ、長期の休暇ではトレーラーハウスやモーターボートを牽引し家族で長期の休暇を楽しむ等、あらゆるシーンを1台でこなすことができます。

これがピックアップトラックが好まれる最大の理由と言えます。

それに加え、乗用車よりも高いアイポイントによる良好な視認性、そして乗用車より遙かに広くゆったりした居住性、太いトルク、スペシャリティーカーとしてファッション性が高いことも好まれる理由です。

そして、経済的にも、見た目と違い以外と良い燃費、乗用車に比べて格段に安い自動車税なども好まれる要素です。

一方、デメリットもあります。

貨物自動車に分類されるため、車検は1年で、自賠責保険も割高となります。

但し、格安な自動車税により、トータルコストは割安になります。

又、大きなサイズ故、取り回しや車庫が不便です。

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